子宮内膜症 症例108より

患者さん2

41歳で、子宮内膜症の状態も悪く、不妊治療そのものも厳しい状況に
あるのは自分でもわかっています。

卵巣のチョコレート嚢胞の状態も気になります。
採卵して、移植したり、胚盤胞まで培養したりしていますが、
空砲が多くまじります。またせっかく採れても、分割で止まることも多く
治療が前に進みません。

でも、できることがあるのならば、できる限りのことはしてみたいと思っています。
がんばってみたいのです。どうしたらいいでしょうか?

右にいて説明

不妊治療、だいぶがんばっていらっしゃいますね。
できる限りのことをしたいという思い、よくわかります。
漢方、鍼灸、病院での治療など、いま精一杯のことをなさっているのだなと思います。

少し、問題を整理してみましょう。

お身体の状態

昔からある背中のコリ、肩こり、腰痛はご自身の生命力が不足しているという黄色信号です。
その黄色信号が灯ったまま、日々の仕事や、不妊治療を「頑張って」いる状態ですので、今一歩不妊治療が前に進まないのです。

そして、身体の力不足があるために、気血の巡りも悪くなり手足末端の冷えなどにつながています。

冷えが悪いのでも、コリが悪いのでもなく、その根底にあるのは「生命力不足」です。

右にいて説明

この生命力不足が不妊につながっています。
一番にやっていかなければならないのは、胃腸の力をつけることです。


『不妊』ということで、『不妊』という観点からだけ考えていらっしゃると思いますが、妊娠はご自身の『生命力』で成立します。

説明左。

子宮内膜症は、妊娠希望であれば積極的な治療を考えるよりも妊娠を急ぐことがよいでしょう。
鍼灸治療で気血の巡りをよくし、子宮内膜症そのものの進行を抑えながら不妊治療を急ぎましょう。

右にいて説明

提案:
・週に1〜2回の鍼灸治療、
・毎日の自宅でのお灸
・過労をさけ、規則正しい生活をしましょう。イベントお出かけは当分の間禁止です。
・睡眠を充分とりましょう。
・血や肉になる食べ物(タンパク質脂質など)も、よく噛んでしっかりとたべましょう

治療経過

週に1−2回の鍼灸治療を継続。
1年後良い卵が採卵出来凍結。
HR周期2段階にて移植。
43歳にて無事に3500グラムオーバーのお子さんを出産

初診のときの
『不妊治療、結果が出ないこともあることはわかってます。
でも、できる限りのことはしたいんです』という真摯な訴えに心うたれました。

子宮内膜症の状態が悪く、採卵してもなかなか良い卵がとれず、かなりの困難が予想されましたが、鍼灸治療開始後も平坦な道ではありませんでした。

採卵してもよい凍結胚にならないなどの連続でしたが、無事に妊娠出産されました。

婦人科疾患を抱えた上での、高齢不妊治療
  • ご本人の努力、養生
  • 不妊治療専門クリニックの力
  • 東洋医学のサポート
  • どれも必要だったのだと思います。
    無事のご出産につながりほんとうに、よかったなあと、私もホッと胸をなで下ろしました。